売買知識

オーナーチェンジ物件では賃貸借契約の内容はどうなる?

地方の築古アパートを中心に、築古戸建てや区分マンションへの投資を行っています。
投資歴は10年を超えました。

中古でアパートやマンションなど一棟ものの物件を購入する時、すでに入居している入居者は旧オーナーと賃貸借契約を結んでいることになります。

ではオーナーチェンジしたら、その賃貸借契約はどうなるのでしょうか?

契約はそのまま引き継がれる

オーナーチェンジ物件では、旧オーナーが入居者と交わした契約内容がそのまま新オーナーに継承されます。

旧オーナーが持っている権利と負っている義務、全てが新オーナーに引き継がれます。

旧オーナーからは賃貸借契約書の原本をもらい、内容を確認します。

さらに、賃貸借契約時の重要事項説明書や現状報告書もあれば、そちらも受領しておいた方が良いでしょう。

関連記事:オーナーチェンジ物件は危険?そのリスクを考えてみる

賃貸借契約書の原本がない場合

中には原本を紛失してしまっているオーナーもいます。

賃貸管理会社からコピーをもらうという手段があります。

入居者も控えを持っているはずではありますが、入居者が勝手に改変をしている可能性を捨てきれませんので、管理会社からコピーをもらう方が確実でしょう。

管理会社に協力してもらう際は、オーナーチェンジで従前の契約内容を引き継ぐ、という継承合意書も取り交わしておいた方が良いです。

関連記事:中古アパートを購入する時の注意点をまとめてみた

賃貸借契約書の巻き直し

  • 賃貸借契約書の原本が見つからなかった
  • 賃貸借契約書のコピーが出来なかった

といった場合は、賃貸借契約書の巻き直しを行います。

【巻き直しとは】

すでに取り交わした契約書を見直し、新しく契約を締結することを巻き直しと言います。

引き直しという言い方をされることもあります。

もとを辿ると、「植物の種をまきなおす」という意味で蒔き直しという言葉が使われたのが語源と言われています。不動産業界ではたまに出てくる言葉です。

契約書が存在しないケースとしては、

  • 身内に部屋を賃貸していた
  • 自宅を売却し、その買主と新たに賃貸借契約を結んで、売却した自宅に住み続けていた(リースバック)

といった例があります。

後々トラブルにならないよう、賃貸借契約書を作成していない場合はきちんと作成し直した方が良いです。

関連記事:アパート一棟買い、値段はいくらくらい?

賃貸借契約書の確認ポイント

旧オーナーが入居者と交わした賃貸借契約書について、書面をもらったら確認しておきたいポイントがいくつかあります。

家賃

これは言わずもがな一番大切なことですね。

いくらでお部屋を貸しているのか。レントロールでも確認することはできると思いますが、
送金手数料などの負担をどちらが行うのか、家賃以外の駐車場や水道代などの契約・取り決めはあるのか、といったこともよくよく確認しておきましょう。

契約期間

一般的な賃貸借契約書の契約期間は2年間で、入居者からの申し出がない限りは更新となる形を取っている形かと思います。

ただ、稀に更新がない定期賃貸借になっている場合もりますので、契約年数と契約の残存年数については確認しておいた方が良いでしょう。

この際、更新手数料の金額や、保証会社の更新についての取り決めなども確認しておくと良いです。

敷金(保証金)

敷金は退去時に一番トラブルになるところです。

どのような扱いになるのか、ということをよくよく確認してください。

関西方面だと、旧オーナーが預かった敷金は新オーナーに引き継がれないという商慣習もあるようです。この場合は新オーナーは敷金分を負担しなくてはいけなくなりますので、知らないままに購入すると大変ですよね。

敷金を保証金としている場合は退去時に償却になる、という場合もあります。

クリーニング費用として預入している場合は、退去時に入居者への精算が必要になります。

どのような取り決めになっているか把握しておかないと、とても怖い部分です。

関連記事:原状回復のチェックシート!入居者に請求できるのはどこまで?

特約

賃貸借契約書には入居者と特別に交わした契約事項が記載されている場合もります。

これが特約と呼ばれるものです。

たとえば「ペットの飼育」などの特別な取り決めが該当します。

これもきちんと確認にして引き継ぎを行わないと大きなトラブルになる可能性があります。

私はペット禁止、としていたのに、退去の時に入居者が内緒で猫を飼っていた、というケースがありました。

賃貸物件退去時に入居者が猫を飼っていて原状回復75万円!? 自分が所有している物件で、入居者が内緒で猫を飼っており、退去時にそれが発覚する、というトラブルがありました。もちろんペット不可の物件で...

柱をガリガリやってしまった跡なんかもあって、これはかなり修繕費がかかりましたね。

もちろん入居者さんには請求させていただきました。

この前物件を見に行ったら玄関の前のスペースで猫を飼ってしまっている入居者にばったり会ってしまった、ということもありました笑

後から管理会社さんを通じて連絡を入れてもらったところ、退去になってしまったんですけどね。

意外と内緒で猫を飼っている、ということは多いように思います。

あとは、特約で「特定の動物だけ飼っても良い」としていたりすることもありますね。

猫のみOKというような感じで。

この辺りを把握していないとやはりトラブルの原因になりますので注意が必要です。

関連記事:不動産売買契約書に書かれている特約の例は?

オーナーチェンジの場合は契約の引き継ぎには特に注意が必要ですので、購入前からなるべく情報をもらうようにしましょう。

売買知識を学べるおすすめ記事
こんな記事も人気です