路線価を見てみると「500A」といった感じで、数字の後ろにアルファベットが並んでいます。
このアルファベットは借地権の割合を示しています。
具体的な路線価の見方についても解説していきます。
路線価とは
路線価とは国税庁が毎年7月〜8月に公表する、その年の1月1日時点における主要な道路に面した1平方メートルあたりの土地価格のことです。
要は、どこの土地がどれくらい高いか・あるいは安いか、その価格を国が毎年お知らせしてくれている、ということですね。
これは毎年データが更新されるものですので、路線価を調べる時は最新のものを調べるようにしましょう。
路線価は主に相続税や贈与税を計算する時に使われるのですが、もちろん不動産投資をする際にもこの路線価というのは重要なデータで、できればちゃんと読めるようになっておいた方が良いです。
良い土地に立っている建物を買うためにも、どの土地が高い土地なのか、読み解けた方が良いですからね。
関連記事:不動産投資におけるエリアの選び方について
路線価の数字とアルファベットについて
路線価は国税庁の路線数・評価倍率表というページから調べることができます。
都道府県・市区町村を選んでクリックしていくと路線価図が見られるようになっています。
さらにアップにして見てみましょう。
このようにしてみると、地図の中に記号が書かれており、数字とアルファベットが並んでいることがわかります。
数字は1,000円単位
数字は1,000円単位になっており、例えば上の画像の真ん中上部にある数字とアルファベット「5,490B」は「5,490,000円」ということになります。
1,000円単位だとカンマの位置が変わらないのでわかりやすいですね。
しかし1平方メートルあたりの値段が約550万円というのは、銀座はすごいですね…
土地の値段を調べたい時は、この路線価に面積をかけてあげると路線価が出てきます。
ただ、実際の路線価を求める時は、土地の評価は奥行きの長さによって奥行価格補正率というものをかけなくてはいけません。
奥行の狭い土地は一般的な土地に比べると利用価値が低いとされているからです。
この奥行価格補正率も国税庁のホームページで調べることができます。
アルファベットは借地権の割合を示す
数字の後ろのアルファベットは借地権の割合を示しており、AからGに行くにつれて減少します。
路線価を正確に求める場合は、先ほど路線価に面積と奥行補正率をかけたものに、さらに借地権の割合もかけて求めます。
記号 | 借地権割合 |
---|---|
A | 90% |
B | 80% |
C | 70% |
D | 60% |
E | 50% |
F | 40% |
G | 30% |
先ほど例に挙げた「5,490B」 の場合はアルファベットがBで借地権割合が80%ということになりますので、
この土地の価格を調べる時は、549万円×面積×奥行補正率×0.8(借地権割合)で求めることができる、ということですね。
関連記事:余ってる土地に新築アパートを建てて投資!どんなリスクがある?
そのほかにも路線価図には色々な記号が載っていますが、国税庁のページで記号が何を意味するものなのか、詳しく解説が記載されています。
そちらも参考にしてみてください。
路線価が読めると不動産投資をする時に何の役に立つの?
路線価が読めるようになると、どの土地が高くて、どの土地が安いのか、ということがわかるようになります。
これは不動産投資をする上でとても重要なことです。
というのも、建物部分に関しては経年劣化によってどんどん価値が薄れていってしまい、最終的にはゼロになってしまいます。
ですが土地というのは大きな変動が少なく、価値をずっと維持することができます。(多少環境に左右されることはありますが)
つまり、良い土地に建っている不動産を購入すれば、資産価値が落ちにくい不動産を所有することができる、ということなのです。
もちろん何年か所有して売る時にもその方が高い値段で売れやすいですし、
建物部分がどうにも劣化してしまって維持することが難しい、となれば、建物部分を壊してしまって更地にして売却するという方法もあります。
建物部分を取り壊すとなるとそれなりに解体費用がかかってしまうものの、
土地の価値がそれなりにあるのであれば、解体して売った方が高値で売れる、というケースもあるんですよね。
リスクを抑えて不動産投資をするためにも、土地の価値がしっかりしているエリアで投資をする、ということがとても大切なのです。
路線価はどんな風に参考にしたら良い?
自分が購入を検討している物件があるのであれば、路線価図でそのあたりを見に行って、周りの土地と比べてどれくらいの価値なのか、ということをまずは比較してみてください。
低地だったり、何かしらの条件によって価値が低くなってしまっている土地もあります。
また、できれば数年前まで遡って、価値がどのように推移してきているのか、ということも見てみると良いでしょう。
これから土地の価値が上がっていくエリアなのか、それとも下降気味なのか、ということも読み取ることができます。